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「神さまの恵みを喜ぶだけで」

  • 佐々木 優
  • 2025年10月26日
  • 読了時間: 3分

2025年10月26(日)

テキスト:使徒の働き11:19~26 (新約聖書257頁)


(19節:さて、ステパノのことから起こった迫害により散らされた人々は、フェニキア、キプロス、アンティオキアまで進んで行ったが、ユダヤ人以外の人には、だれにもみことばを語らなかった。)

 この箇所は使徒の働き8:4の出来事とつながっています。ステパノの殉教後に起こった激しい迫害により多くの信徒が方々に避難して行きました。ピリポはサマリアの町でイエスさまを伝えた(イエスさまが神であり救い主であることを)が、それ以外の人々は、フェニキア、キプロス、アンティオキアまで行きイエスさまを伝えました。散らされた信徒たちも初めはユダヤ人だけにイエスさまが神であることを語りました。それはユダヤ人と異邦人との間にとてつもない壁があったからでした。

(20節:ところが、彼らの中にキプロス人とクレネ人が何人かいて、アンティオキアに来ると、ギリシア語を話す人たちにも語りかけ、主イエスの福音を宣べ伝えた。)

 壁があったにもかかわらず、信徒の中の、キプロス人(キプロス島出身のユダヤ人)とクレネ人(北アフリカのクレネ出身のユダヤ人)は、ギリシャ語を話す人たちにもイエスさまが神であることを語りかけて行きました。外国生まれのユダヤ人ゆえに異邦人の壁を感じなかったのかもしれません。

(21節:そして、主の御手が彼らとともにあったので、大勢の人が信じて主に立ち返った。)

 イエスさまを神であり救い主だと信じることができるのは神さまの働きかけ以外の何ものでもありません。「主に立ち返る」とは、神さまと霊的に離れてしまっていた人たちが神さまのもとに帰ることです。

(22節:この知らせがエルサレムにある教会の耳に入ったので、彼らはバルナバをアンティオキアに遣わした。)

(23節:バルナバはそこに到着し、神の恵みを見て喜んだ。そして、心を堅く保っていつも主にとどまっているようにと、皆を励ました。)

 神さまの恵みは、神さまが人々をそのままで愛しているというその一点の理由だけで注がれるものなのです。バルナバはその神さまの恵みを見て喜びました。そして、アンティオキアの信徒に神さまの恵みですべてなのだから、そのままのあなたで大丈夫ですよと励ましたのでしょう。

(24節:彼は立派な人物で、聖霊と信仰に満ちている人であった。こうして、大勢の人たちが主に導かれた。)

 「使徒の働き」の著者ルカは、バルナバ(慰めの子という意味、レビ人でギリシャ語を話すユダヤ人)を立派な人物で、聖霊と信仰に満ちている人だとの人物評を記している。神さまはこの時にどうしても必要だったバルナバという人に声をかけ、その結果として大勢の人たちがイエスさまを信じました。

(25~26節:それから、バルナバはサウロを捜しにタルソに行き、彼を見つけて、アンティオキアに連れて来た。彼らは、まる一年の間教会に集い、大勢の人たちを教えた。弟子たちは、アンティオキアで初めて、キリスト者と呼ばれるようになった。)

 バルナバはアンティオキアでの働きが自分一人の手には負えない段階になったので、サウロ(パウロ)を探しにタルソに行き、その後二人で一年間、イエスさまが神であり救い主であることを教えた。異邦人信徒たちはアンティオキアで初めて、キリスト者(ギリシャ語でクリスティアノス=クリスチャン)というあだ名で呼ばれるようになった。これはユダヤ教の中の「キリスト派」という一派と呼ばれたということです(異邦人信者はクリスチャン「キリスト派」、ユダヤ人信者はナザレ人(使徒24:5「ナザレ人の一派」と呼ばれた)。

 神さまの恵みを喜ぶだけで、イエスさまが神であり救い主であると信じる人々は、民族、文化、場所を超えて広がって行ったのです。



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