top of page

「神さまからのオファーを断る自由」

  • 佐々木 優
  • 6月22日
  • 読了時間: 2分

2025年6月22(日)

テキスト:使徒の働き10:9~23(a) (新約聖書253頁)


 復活されてまもなく、イエスさまはペテロに言われました。「まことに、まことに、あなたに言います。あなたは若いときには、自分で帯をして、自分の望むところを歩きました。しかし年をとると、あなたは両手を伸ばし、ほかの人があなたに帯をして、望まないところに連れて行きます。」(ヨハネ21:18)自分が望まないところに連れて行かれる可能性がある。そして将来的には殉教の可能性を否定できないというイエスさまのおことばだったと思います。

 本日の箇所に出て来る出来事もペテロにとっては望ましくはない出来事だったと思います。不快感を覚える幻(ユダヤの律法が食べることを禁じた物をイエスさまから食べなさいと言われる)を見せられることや、異邦人の訪問を受けることです。

 私たちは時に、神さまから自分の望まない仕事を任せられるということがあるかもしれません。それはこのペテロの出来事で言えば、この後、コルネリウスとペテロの出会いによって、コルネリウスがイエスさまを信じ、そのことによってイエスさまを信じる人々が異邦人にも起こって欲しいという神さまの側からのニーズがあったからだと思います。

 しかし、私たちには神さまからのオファーを断る自由も保証されているのです。神さまはあくまでも私たちの自由意志を尊重して下さる御方なのです。ペテロは敬虔なユダヤ人として律法の食物規定を守ってきたので、律法が禁ずる食べ物は食べないと、「主よ、そんなことはできません。」と三度も拒否しています。もちろん、律法を守るという姿勢を見せることによって、イエスさまへの忠誠を示せるという思いも働いたかもしれません。しかしイエスさまは拒否するペテロにごり押しすることはなさいません。そしてその後、御霊は、コルネリウスが遣わした三人の使者の訪問を通して、幻が示しているのは食物のことではなく、異邦人のことであるとやさしく教えて下さったのです。

 神さまは私たちをロボットのように強制的に働かせようとはされません。私たちがどのようにしたいのかを聞いて下さり・・・どうしてもの神さまの側のニーズのためには、再度のオファーを出されたりするのです。


最新記事

すべて表示
「あなたにはわたしの傍にいてほしい」

2025年11月23日(日) テキスト:創世記3:1~13 (旧約聖書4頁)  本日の箇所には、人間の先祖アダムがサタンの誘惑に合い、自分の自由意志を用いて、いのちの木の実に手を出し、神さまとの距離ができたことが記されています。聖書が示す罪とは、その後、アダムとエバの長男カインが弟アベルを殺してしまった (創世記3章~4章16節) ことによって物理的に「罪」というものが人間に入ったということではな

 
 
「教会はイエスさまのものだから」

2025年11月16日(日) テキスト:使徒の働き12:24~25 (新約聖書259頁) (24節:神のことばはますます盛んになり、広まっていった。)  このことばは、ヘロデ・アグリッパ王による激しい教会迫害があったにもかかわらず神さまのことばはますます盛んになり、広まっていったということを示している。それは神さまがなさっておられるからです。ヘロデ・アグリッパ王のことも愛しておられる神さまの股裂き

 
 
「愛のゆえに力を制限される神さま」

2025年11月9日(日) テキスト:使徒の働き12:1~23 (新約聖書257頁) 1~4節  アンティオキア教会がエルサレム教会へ救援物資を集めていた頃、紀元44年の過越の祭りの頃、ヘロデ王(アグリッパ1世、イエスさま誕生の時の支配者だったヘロデ大王の孫、ローマ皇帝カリギュラと親交があった)は、ヘロデ王家が混血であったため、保守的なユダヤ人たちの歓心を買おうとし、異邦人との交流を深めていたエル

 
 
bottom of page