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「このイエスをあなたがたは十字架につけた」

  • 佐々木 優
  • 2023年6月18日
  • 読了時間: 3分

2023年6月18日(日)

テキスト:使徒の働き2:33~36 (新約聖書235頁) 

 33節「ですから、神の右に上げられたイエスが、約束された聖霊を御父から受けて、今あなたがたが目にし、耳にしている聖霊を注いでくださったのです。」

 イスラエルの人々は自分たちの目で超常現象(天から突然、激しい風が吹いて来たような響きが起こり、彼らが座っていた家全体に響き渡った。また、炎のような舌が分かれて現れ、一人ひとりの上にとどまった。」使徒2章2、3節)を見、自分たちの耳で外国語を話すイエス様の弟子たちのことばを聞いた(皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた。使徒2章4節)。

 この事実は聖霊が注がれたということであり、聖霊が注がれたということは、「神の右に上げられたイエスが、約束された聖霊を御父から受けて」聖霊を注いでくださったということだとペテロ語った。すなわち、イエス・キリストはよみがえり今も生きていることの確証がこの時起こった聖霊降臨の出来事であると。

 イエス様が50日程前に復活されたころ、ユダヤの宗教指導者たちは、空になったイエス様の墓を説明するために、夜中に弟子たちが死体を盗んだのだとデマを飛ばさせた。イスラエルの民衆はそのデマを耳にしていたであろう。しかし、この時、ペテロは、あなたがたが目にし、耳にしている聖霊降臨の出来事は、イエス・キリストがよみがえったということの何よりもの確証なのだと語ったのである。

 34、35節「ダビデが天に上ったのではありません。彼自身こう言っています。『主は、私の主に言われた。あなたは、わたしの右の座に着いていなさい。わたしがあなたの敵をあなたの足台とするまで。』」

 ペテロは、メシヤ預言の詩篇として知られる詩篇110篇を引用し、ダビデはイエス・キリストが父なる神様の右に座すことを預言していたと述べる。そして、父なる神様の右に上げられたイエス様が、約束された聖霊を父なる神様から受けて、今あなたがたが目にし、耳にしている聖霊を注いでくださったのであると。

 36節「ですから、イスラエルの全家は、このことをはっきりと知らなければなりません。神が今や主ともキリストともされたこのイエスを、あなたがたは十字架につけたのです。」

 ペテロは、イスラエルの民衆に、このことをはっきり知らなければならないと述べた。神様が今、聖霊降臨の御業によって、イエス・キリストが神(主)であり、預言されてきたメシヤ・救い主(キリスト)であることをはっきりと示された。あなたがたはこのイエスを十字架につけたのだと。イスラエルの宗教指導者のみならず、デマに流されたこの場にいたイスラエルの民衆、離散の民すべてがイエス・キリストを十字架につけたのだとペテロは語ったのである。

 イエス・キリストの十字架は神様の定めたことであった。しかし、それと共に、あなたがたが十字架につけたのだと。それは、神様と分断されてしまっている心が、神様の愛を無視し続ける心が、何よりも自分が可愛くて自己保身のためにイエス・キリストを守ろうとしなかった心が・・


 

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