top of page

「貧しさという環境に影響を受けている人たちへ」

  • 佐々木 優
  • 2024年8月11日
  • 読了時間: 2分

2024年8月11日(日)

テキスト:マタイの福音書5:3(新約聖書6頁)


 5:3 「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだからです。」

 このイエスさまの話しを聞いていた聴衆の中には、実際に明日食べる物もないような人たちがいた。そのような人たちの中にはローマの国に土地(土地は自分たちの命のようなものだった)を取り上げられてしまった理不尽な中に置かれている人たちがいた。

 「心の貧しい者」とは、「貧しさの中に長い間置かれ、その苦しみが心や人格に影響を与えた人たち」という意味である。

 人は、貧しさの影響を受ける。そのことで心が歪んでいく。イエスさまは、貧しさというのはそれくらい大変なことだと言っている。イエスさまご自身もその苦しみをいやという程味わわれた。差別待遇を何度も受けました。

 貧しさという環境は、人間性、人格性、心にもネガティブな影響がある。

「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだからです。」とは、そういう一人一人へのイエスさまの思い。イエスさまの憐れみに満ちた目線、共感する思いがあるのである。

 「現実は大変かもしれない。でも、何とか希望をもって頑張って欲しい」何故頑張ろうよと言えるかと言えば、イエスさまは私たちの現実を分かって下さるからである。

「心の貧しい者は幸いです」とは、「貧しさの中に長い間置かれ、その苦しみが心や人格に影響を与えた人たちも、そのまま祝福されている、祝福を受けている」という意味である(「幸い」は「祝福を受けている」という意味)。理不尽な中に置かれている人たちに、これからまた自力で這い上がれと言っているのではなく、そのままで神さまが祝福して下さると約束して下さったのである。

最新記事

すべて表示
「あなたにはわたしの傍にいてほしい」

2025年11月23日(日) テキスト:創世記3:1~13 (旧約聖書4頁)  本日の箇所には、人間の先祖アダムがサタンの誘惑に合い、自分の自由意志を用いて、いのちの木の実に手を出し、神さまとの距離ができたことが記されています。聖書が示す罪とは、その後、アダムとエバの長男カインが弟アベルを殺してしまった (創世記3章~4章16節) ことによって物理的に「罪」というものが人間に入ったということではな

 
 
「教会はイエスさまのものだから」

2025年11月16日(日) テキスト:使徒の働き12:24~25 (新約聖書259頁) (24節:神のことばはますます盛んになり、広まっていった。)  このことばは、ヘロデ・アグリッパ王による激しい教会迫害があったにもかかわらず神さまのことばはますます盛んになり、広まっていったということを示している。それは神さまがなさっておられるからです。ヘロデ・アグリッパ王のことも愛しておられる神さまの股裂き

 
 
「愛のゆえに力を制限される神さま」

2025年11月9日(日) テキスト:使徒の働き12:1~23 (新約聖書257頁) 1~4節  アンティオキア教会がエルサレム教会へ救援物資を集めていた頃、紀元44年の過越の祭りの頃、ヘロデ王(アグリッパ1世、イエスさま誕生の時の支配者だったヘロデ大王の孫、ローマ皇帝カリギュラと親交があった)は、ヘロデ王家が混血であったため、保守的なユダヤ人たちの歓心を買おうとし、異邦人との交流を深めていたエル

 
 
bottom of page