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「命の危機に瀕して何を思うのか」

  • 佐々木 優
  • 2023年8月12日
  • 読了時間: 3分

2023年8月13日

テキスト:ヨナ書1:15~2:10(旧約聖書1,578頁)

 ヨナ書の一番大きなテーマは、「どんな人をも滅びることを望まれない神様」であると言えます。続いて本日のテキストも、その趣旨に沿ってヨナ書を見ていきたいと思います。

 15節「こうして、彼らはヨナを抱え上げ、海に投げ込んだ。すると激しい怒りがやんで、海は凪になった。」

 17節「主は大きな魚を備えて、ヨナを吞み込ませた。ヨナは三日三晩、魚の腹の中にいた。」神様は大きな魚を備えてヨナを飲み込ませました。この大きな魚は何の魚だったのかは分かりませんが、大きな魚に飲み込まれたヨナは三日三晩、魚の腹の中にいたのです。この出来事が事実であったことはイエス様の証言からも分かります。マタイ12:40「ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、地の中にいるからです。」私たちが聖書を神のことばであると信じる大きな要因は、歴史上の人物でもあった神であるイエス・キリストが、聖書は神のことばであると示しているからだと言えます。ヨナが三日三晩、魚の腹の中にいたという奇跡も、「はじめに神が天と地を創造された。」(創世記1:1)という聖書の冒頭のことばを信じられるなら、聖書に記されるすべての奇跡が信じられるとも言えるでしょう。

ヨナは水夫たちに「私を抱え上げて、海に投げ込みなさい。」(1:12)と言いました。イスラエルの敵国であるアッシリアの首都ニネベが神様に悔い改めて神様に祝福される姿を見るよりは死んだ方がましだと思っていたかもしれないヨナでしたが、すぐに溺死できなかった故に、ヨナは自分に迫る死ということを意識せざるを得なくなったのです。イスラエル人ですから、死んでも天国に行くからそれでいいと思えていてもおかしくはないのですが、しかし、その時、死にたくないと思ったのです。

 「苦しみの中から、私は主に叫びました。すると主は、私に答えてくださいました。よみの腹から私が叫び求めると、あなたは私の声を聞いてくださいました。」(2節)

 命が果てていく寸前でヨナは「主を思い出し」(7節)「もう一度、私はあなたの聖なる宮を仰ぎ見たい」(4節)と思ったのです。地上で生きていたが故に与えられていた神様からの恵みをもう一度味わいたいと思ったのではないでしょうか・・。

 ヨナが魚の腹の中から、苦しみの中から神様にお願いすると、神様はヨナの声を聞き、ヨナの命の危機から救って下さったのです。

 8節「空しい偶像に心を留める者は、自分への恵みを捨て去ります。」生きていない神はこのような危機から救い出すことはできないとヨナは告白しています。

 9節「しかし私は、感謝の声をあげて、あなたにいけにえを献げ、私の誓いを果たします。救いは主のものです。」

 しかし、生きておられる神様にはできるのだと感謝の告白をしています。

 私たちは命の危機に瀕した時、何を思うのでしょうか・・・

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