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「もう無理だと思った時そこにいた神様」

  • 佐々木 優
  • 2023年12月16日
  • 読了時間: 3分

2023年12月17日(日)

テキスト:マタイの福音書1:18~25 (新約聖書1頁)

 

 20~21節「ダビデの子ヨセフよ、恐れずにマリアをあなたの妻として迎えなさい。その胎に宿っている子は聖霊によるのです。マリアは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方がご自分の民をその罪からお救いになるのです。」(20~21節)そして、ヨセフは眠りから覚めると主の使いが命じたとおりに、婚約期間中であるにも関わらず、聖霊によって妊娠しているマリアを迎え入れていくが、そこには、多くの難題山積が待ち受けていることが想像できたであろう。

想像しうる難題山積

①仮に、婚約期間一年が満たない内にマリヤを妻として迎え入れれば、ユダヤ社会から非難を浴びる。

②婚約期間であるにもかかわらず、お腹が大きくなってきたことを世間から指摘された場合には、神様の目に正しいとされることを選びとるヨセフは嘘はつけないので、「聖霊によって身重になった」と真実のままに答えるであろうが、そのことを世間が信じなければ、お腹の子はマリアの不貞によるものと非難される。

③ヨセフは形式的な父親であり、血のつながりのない子どもを育てていく。

④イエス様が物心つく頃には、父親不明の子どもとして、いじめの対象となり得る。

12年後の様子から

 ルカの福音書2:52には、「イエスは神と人とにいつくしまれ、知恵が増し加わり、背たけも伸びていった。」と記されている。これは、12歳の時のイエス様が周囲の人々にも愛されていたということを示している。すなわち、マリヤの処女懐胎から12年経った時には、周囲の人々が少年イエスに対して、この子はマリヤが不貞を犯した子ではないかとか、婚約期間中にヨセフと関係を持ってしまった子ではないかというような疑いの冷たい目では接してはいなかったということを表している。12年経った時には周囲の目が変わっていたのである。

 少年時代のイエス様を理解するのにも苦慮したであろう(「しかし両親には、イエスの語られたことばが理解できなかった。」ルカ2:50)。約12年間には様々な苦しみがあったであろう。

 そして、ヨセフは早死にしたと考えられている。ヨセフは大工を仕事としていたが、当時の大工とは石切り工であり、毎日、石や木を切り出す仕事であった。石の粉塵やかんなくずを浴びながら、若いうちに肺がダメになってしまうので、それで早死にする人が多かった。ヨセフもその一人だったのではないか・・。

 イエス様が与えられてからのヨセフの人生は苦難の連続だったかもしれない。もう無理だと思ったことも度々だったかもしれない。しかしその度に、そこにインマヌエルの神様が共にいて下さったのではないか・・。

 23節「見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」それは、訳すと「神が私たちとともにおられる」という意味である。

 このことばは、直接的にはマタイが記したことばであるが、ヨセフが困難極まると思える数々の状況下で、「神がともにおられた」ということをヨセフ自身が語っていたこともマタイが思い出しながら、預言者のことば(イザヤ7:14)を記したのであろう。

 マタイ1:1~17のイエス・キリストの系図は、イエス様は理想的なところに来て下さるのではなく、情けない現実に思えるそのままのところに来て下さることを示している。ヨセフの苦難の連続の人生で、もう無理・・と思った時、自分に失望した時、あの時の選択をした自分を赦せない時、そのままの姿のところに神様はともにおられたのである。

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