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「地上と天国を視野に入れて生きる」

  • 佐々木 優
  • 5月25日
  • 読了時間: 3分

2025年5月25日(日)召天者記念礼拝

テキスト:ヨハネの福音書17:2~3(新約聖書219頁)

 

 イエスさまに信頼を置きながら生きる人生観には、見える世界だけではないということに希望を置いているということがあるのであろう。

 

1.地上と天国を結び付けて考えていたヨハネ

 ヨハネ4:14「しかし、わたしが与える水を飲む人は、いつまでも決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人の内で泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出ます。」

 ヨハネは永遠のいのちを強く意識していたのであろう。

 

 ヨハネ7:37「さて、祭りの終わりの大いなる日に、イエスは立ち上がり、大きな声で言われた。「だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。」

 ヨハネの黙示録21:6「また私に言われた。『事は成就した。わたしはアルファであり、オメガである。初めであり、終わりである。わたしは渇く者に、いのちの水の泉からただで飲ませる。』」

 このように、ヨハネの福音書とヨハネの黙示録にはほぼ同じ表現が出て来る。ヨハネはイエスさまのご生涯についてヨハネの福音書を記し、晩年になって、将来の新しい秩序についてヨハネの黙示録を記すが、ヨハネの中ではイエスさまのご生涯とこの天国のイメージがつながっているのだと思われる。この地上で起きている事は単独に切り離されているのではなく、天国につながっている。神の国は地上でも始まっており、そしてそれは天国での事と重なり合うということ・・。ヨハネは地上と天国を結び付けて考えていたのであろう。

 私たちも地上だけの人生観ではなく、天国に目を向ける人生観だけでもなく、どちらも視野に入れながら生きることが大切なのではないか・・。

 

2.地上の現実と天国の現実をつなげるイエスさまのよみがえり

 聖書は地上の現実と天国の現実をつなげるものがイエスさまのよみがえりだと示す。

 ヨハネ17:2~3「あなたは子に、すべての人を支配する権威を下さいました。それは、あなたが下さったすべての人に、子が永遠のいのちを与えるためです。永遠のいのちとは、唯一のまことの神であるあなたと、あなたが遣わされたイエス・キリストを知ることです。」

 イエスさまによって永遠のいのちが与えられる。イエスさまがよみがえって下さったことにより地上と天国がつながる。

 天国の礼拝は私たちが与かる地上の礼拝と同時並行で行われている。地上の礼拝と天国の礼拝は合同礼拝であり、私たちがその合同礼拝に与かる時、そこには先に天国に帰って行かれた方々も同じ礼拝に参加しているはずである。

 

 ヨハネの黙示録21:4「神は彼らの目から涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、悲しみも、叫び声も、苦しみもない。以前のものが過ぎ去ったからである。」

 この地上で起きている事は単独に切り離されているのではなく、天国につながっているのであるが、しかし、地上の現実の中で悲しまなければならなかったような事は天国ではなくなってしまうということである。

 

 イエスさまの恵みが注がれているから、イエスさまの御声に耳を傾けながら、地上の現実から目をそらさずに天国に目を向け生きていくお互いでありたい。


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